なぜすぐ辞める?介護職を辞める人の特徴とは
介護職は高齢化社会において重要性を増している仕事ですが、「せっかく就職したのにすぐに辞めてしまう人が多い」とも言われています。
実際、介護業界は離職率が高く、職場によっては人手不足が深刻化しているケースも少なくありません。
では、なぜ介護職を辞めてしまう人が多いのでしょうか?そこで今回は、介護職をすぐに辞める人の特徴や、すぐに辞めてしまった場合に起こり得るリスクについて解説します。
また、短期間で離職せずに済む職場の選び方についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
介護職をすぐに辞める人の特徴
介護職をすぐに辞めてしまう人には共通する特徴が見られる場合もあります。
ここでは、介護職をすぐに辞める人の特徴について解説していきましょう。
・体力がない
介護職は要支援・要介護者の身体介助・サポートを行うのが主な仕事であり、肉体労働になります。
職場見学などで介護士が働く様子を見ても、あまり大変そうに見えないかもしれませんが、これは仕事に慣れていて、なおかつ介護する際のポイントも理解しているためです。
実際に働いてみると、想像していたよりも仕事の内容がハードで、体力が続かないことからすぐに辞めてしまう人もいます。
・コミュニケーションが苦手
介護職は人とコミュニケーションを取る機会も非常に多いです。
例えば、介護職員はチーム一丸となって働くことになり、報告・連絡・相談も重視されます。
また、利用者への声かけによって安心感を与えることにもつながります。
しかし、コミュニケーションを取るのが苦手だと、介護職員同士や利用者とのやり取りが難しく感じてしまい、すぐに辞めてしまう傾向にあります。
・新しいことを覚えられない
介護職は現在人手不足に陥っている施設が多く、場合によっては新人のために必要な研修期間が十分に設けられていないケースもあります。
そうなると入社直後から即戦力として求められる可能性が高く、たくさんの仕事を一度に覚えていかなくてはなりません。
また、仕事が覚えられないと先輩や上司からの風当たりが強くなり、人間関係がうまくいかなくなる可能性も考えられます。
こうした理由から、新しいことを覚えるのが苦手な方はストレスを感じ、すぐに辞めてしまう可能性があります。
・何となくで働き始めた
単に「需要があるから」という理由だけで介護職を選択する人もいますが、何となくで働き始めてしまうとすぐに辞めてしまう可能性が高いです。
どのようになりたいか、などの明確なビジョンを持っていないと、仕事で嫌なことがあると何のために働いているのかがわからなくなってしまいます。
何となくで働き始めてしまった場合でも、後から具体的な目標が定まった人は辞めにくい傾向にあります。
・マニュアル通りにしか動けない
介護施設で働いていると、日常的にこなす仕事に加え、想定外でも対応が必要となるケースがあります。
人を相手にしている仕事になるため、マニュアル通りにならないことは多いです。
特に何らかの病気に罹っている人や認知症ケアが必要な人は、想定外の行動を取る傾向にあります。
そのような状況でも冷静にどのような状況かを把握し、適切な対応を取らなくてはいけません。
臨機応変な対応ができる人は良いですが、マニュアルにない仕事をするのが苦手な人は辞めてしまう可能性が高いです。
・プレッシャーの大きさに耐えられない
介護職は利用者の健康と命を預かっている仕事です。
例えばターミナルケアを行う介護施設の場合、利用者の最期に寄り添う看取り介護を行う場合もあります。
また、夜勤をしている中で突然利用者が苦しみ出し、救急車を呼ぶといったケースも少なくありません。
このように、利用者の命や健康を預かっている仕事ということもあり、雇用形態に関係なく大きな責任を伴うことになります。
こうした責任の大きさに精神的なストレスを感じてしまい、辞めてしまう人も多いです。
介護職をすぐに辞めた場合に起こり得るリスク
介護職をすぐに辞めてしまうと、以下のリスクが起こり得ます。
・次の転職で不利になる
すぐに介護職を辞めてしまうと、次の転職先を探している際に応募した施設・事業所から「またすぐに辞めてしまうかもしれない」と思われてしまいます。
転居などでどうしても辞めざるを得なかった場合は問題ないものの、それ以外の退職理由だとどうしてもマイナスのイメージが付いてしまうので注意が必要です。
・すぐに辞めるクセが付いてしまう
仕事を辞めてからすぐに仕事が見つかると、「辞めてしまってもまたすぐに仕事が見つかるだろう」と感じるようになり、辞めグセが付く恐れがあります。
若いうちは仕事も見つかりやすいかもしれませんが、年齢を重ねるうちに条件が厳しくなり、応募してもなかなか受からないことが増えてしまうでしょう。
・失業保険が受け取れない
仕事を辞めると失業保険が受け取れますが、すぐに辞めてしまうと受け取れなくなってしまいます。
失業保険を受け取るための条件は、離職前2年間で通算12ヶ月以上雇用保険に加入していることです。
前職の雇用保険加入期間もカウントされていますが、すでに転職時に失業保険を受け取っていた場合は期間がリセットされてしまうので注意が必要です。
短期間で離職せずに済む職場の選び方
介護職をすぐに辞めないためには、自分に合った職場を探すことも重要となります。
そこで、短期間で離職せずに済むような職場の選び方について解説します。
・教育・研修体制が整っているかを確認する
未経験者や初心者にとって、入職後のサポート体制は非常に重要です。
マニュアルの有無や先輩職員によるOJT(実地指導)、定期的な研修制度があるかなど、教育体制が整っている職場は、安心して業務を覚えられます。
面接時には「未経験でも丁寧に教えてもらえるか」「新人教育にどれくらい力を入れているか」などを確認しましょう。
・人間関係の雰囲気をチェックする
介護の仕事はチームで行うため、人間関係の良し悪しが職場の満足度に直結します。
見学が可能であれば、現場の雰囲気を自分の目で確かめるのがおすすめです。
また、面接時に職員の定着率や離職率を聞くことで、長く働きやすい職場かどうかの判断材料になります。
スタッフ同士が協力し合っている職場は、働きやすく離職率も低い傾向にあります。
・労働条件や待遇をしっかり確認する
シフトの柔軟性や夜勤の有無、残業の頻度、休日数、給与体系など、自分のライフスタイルに合った働き方ができるかを事前に確認することも大切です。
求人票だけでなく、実際の労働条件に相違がないか、面接や見学時にしっかりとすり合わせましょう。
働き始めてから「思っていたのと違う」と感じることが、早期離職の原因になりがちです。
・自分の価値観や将来のビジョンに合っているか
介護職と言っても特養・老健・有料老人ホーム・訪問介護など、施設形態や業務内容は様々です。
それぞれの特徴を理解し、自分の興味や適性、将来のキャリアに合った職場を選ぶことが、長く続ける上でのカギとなります。
例えば、医療的ケアに関心がある人は医療機関と併設する施設が向いているかもしれません。
今回は、介護職をすぐに辞める人の特徴とすぐ辞めた場合に起こり得るリスク、すぐ辞めないための職場の選び方について解説しました。
介護職は一般的な仕事と異なることから、仕事の向き・不向きが表れやすい職種とも言えます。
介護職として働こうと考えた際に、できるだけ早期離職しないようにするためにも、職場探しの段階から気を付けることが大切です。
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