介護職員の燃え尽き症候群「バーンアウト」からの立ち直り方

介護職員の燃え尽き症候群「バーンアウト」からの立ち直り方

 

燃え尽き症候群(バーンアウト)は、様々な職種の方に見られる症状ですが、中でも対人サービスとなる介護職に多いと言われています。

仕事に対して前向きな感情がなくなり、悩んでいる方もいるはずです。

そこで今回は、燃え尽き症候群の予兆や症状、立ち直り方や予防法を解説していきます。

介護の仕事を長く続けるため、楽しく仕事を続けていくためにも、燃え尽き症候群の知識を身に付けておきましょう。

 

介護職員に多いと言われる燃え尽き症候群(バーンアウト)とは

 

仕事に没頭していた人が燃え尽きたように意欲がなくなってしまう症状が燃え尽き症候群(バーンアウト)です。

アメリカの精神心理学者ハーバート・フロイデンバーガー氏によって提唱された症状です。

介護職や医療など、対人サービスを担う職業に多いと言われ、休職や離職の要因とも言われています。

高齢化社会において介護職は重要な役割を担っているため、予防や改善が課題となっています。

燃え尽き症候群の予兆は以下の通りです。

 

・寝つきが悪くなった

・仕事に行きたくないと感じる

・やる気が出ない

・倦怠感

・いら立ちを感じる事が多くなった

・食欲不振

・アルコールを飲む頻度が多くなった

・焦りやすくなった

・介護施設を利用している人たちの顔を見るのが嫌になった

 

人によって予兆は異なりますが、心にゆとりが無くなってしまった時や仕事のことを考えた際に起こりやすい特徴があります。

具体的には、以下のような燃え尽き症候群として定義されています。

 

・情緒的消耗感

 

仕事を通じて情緒的に力を出し尽くし、消耗した状態を指します。

ストレスや疲労などによって情緒が消耗してしまえば感情が枯渇してしまいます。

その結果、「疲れ果てた」「辞めたい」「働きたくない」といったネガティブな感情が生まれてしまいます。

介護では、利用者の気持ちや要望を受け止めて思いやりを持って接することが大切ですが、周囲を気遣うあまりに自分のケアが疎かになってしまえばコミュニケーションに対して嫌気がさしてしまったり、面倒に感じてしまったりします。

感情の変化に気づいたら休息をとることが大切です。

 

・脱人格化

 

利用者に対する無常で非人間的な対応が脱人格化です。

精神的なエネルギーが枯渇した状態を指し、消耗を増やさないための防衛反応として、周囲への思いやりができなくなってしまう状態です。

「利用者の顔を見るのも嫌」「関わり合いたくない」などと、冷たい態度をとることが特徴です。

 

・個人的達成感の低下

 

個人的達成感とは、職務に関する有能感や達成感を指しています。

介護職では、利用者に感謝された時には自信や達成感を得られるはずです。

しかし、情緒的消耗や脱人格化が進んでしまうと個人的達成感も低下してしまいます。

思うような成果が得られない、達成感が得られなくなるので仕事に対してのやりがいがなくなり、サービスの質低下にもつながってしまいます。

休職や離職につながるケースも少なくありません。

 

介護職員が燃え尽き症候群になりやすい理由

 

介護職員が燃え尽き症候群になりやすい理由には、個人的要因と環境的要因が考えられます。

それぞれについて解説していきましょう。

 

・個人的要因

 

燃え尽き症候群は、思いやりがある人や責任感が強い人ほど発症しやすい傾向です。

介護職では利用者に対してサービスを行うため、上記のような特徴に当てはまる人も多いはずです。

また、経験が浅い人や若年層だと仕事に対する理想と現実のギャップが大きいため、疲弊するケースも多く燃え尽き症候群にもなりやすいです。

反対に経験があればストレスへの対処方法を心得ており、理想と現実のギャップも小さいため、燃え尽き症候群にはかかりにくくなっていきます。

介護職に対する思い入れが強いほど、燃え尽き症候群に陥ってしまう傾向にあります。

 

・環境的要因

 

介護職は量的・質的な負担がかかりやすい職種です。

長時間労働や体への負荷は量的な負担に当てはまります。

利用者に対して介護をする際、体への負荷も多いはずです。

その負荷が日々積み重なっていくことでストレスが溜まっていき、燃え尽き症候群に陥りやすくなってしまいます。

また、質的な負担としては自分の考えを仕事に反映しにくい点や役割への悩みが発生しやすい点が挙げられます。

昇給が見込めない、給与が低いといったケースでは、「仕事に見合っていない」「やりがいがない」と感じる要因となるため、意欲低下をもたらしてしまいます。

 

燃え尽き症候群からの立ち直り方とは?

 

燃え尽き症候群になってしまった場合、どういった回復方法があるのか気になる方は多いはずです。

ここでは、立ち直るためのステップを解説していきます。

 

・休息を十分にとる

 

燃え尽き症候群からの回復には十分な休息が必要です。

睡眠不足が続けば回復に遅れが生じるため、十分な睡眠時間を確保することが大切です。

質の良い睡眠がとれるよう、寝具を新しくするのもおすすめです。

また、仕事から離れてリフレッシュする時間を設けることも大切です。

趣味や運動、旅行など、ストレス発散をすれば心身をリセットできます。

長期休暇の取得は効果的です。

 

・新しいことにチャレンジしてみる

 

変化のない毎日を繰り返していることが要因の可能性もあります。

決まったこと以外をする気力がなくなっているため、新しいことにチャレンジをして気分を変えてみましょう。

電車通勤をしているのであればバスに変えたり、自転車ではなく徒歩で移動したりなど、いつもと違うことをするだけで視界が開けて変化が期待できます。

新しい趣味をスタートしたり、引越しをして環境を変えたりするのもおすすめです。

 

・仕事から距離を置く

 

仕事が最大の要因であれば距離を置くことも検討してみてください。

可能であれば一定期間休職をして、仕事から完全に離れる時間を作ってみましょう。

心身がリセットされれば、またやる気が出てくるかもしれません。

また、場合によっては転職も選択肢の1つになります。

環境を変えれば気分転換にもつながるので、活力を得ることにつながります。

 

予防法はある?

 

普段の生活を改善することで予防ができる可能性があります。

 

・生活習慣を整える

 

まずは、生活習慣を改めてみましょう。

ストレスを溜めにくい体づくりをすれば、燃え尽き症候群の予防効果が期待できます。

特に介護職は夜勤もあるため生活習慣が乱れやすいです。

そんな中でも、十分な睡眠時間を確保し、適度な運動や正しい食生活を取り入れれば、心身のバランスも整えやすくなるはずです。

 

・利用者とは一定の距離を保つ

 

利用者の気持ちに寄り添い共感することが仕事をする上で大切ですが、共感のし過ぎは疲れてしまう要因の1つです。

冷静な判断ができるように一定の距離を保ち、サービスを提供することを心掛けてください。

 

・仕事量を調整する

 

過剰な業務量は燃え尽き症候群を招く要因です。

仕事に対しては優先順位をつけて対応し、重要度の高い業務から着手するよう心掛けてください。

また、1人で過剰な業務を抱え込むのは危険なので、役割分担を適切に行えるよう環境整備をすることも大切です。

労働環境に不満があれば、一度会社に相談してみましょう。

 

まとめ

今回は、対人サービスとなる介護職員に多い燃え尽き症候群(バーンアウト)についてご紹介してきました。

燃え尽き症候群は、利用者への思いやりや仕事に熱心であればあるほど発症しやすい症状です。

頑張り過ぎている、無理をし過ぎている可能性もあるので、負担が多いと感じているのなら、仕事から離れて休息をとることが重要です。

燃え尽き症候群を防ぐためにも、正しい生活習慣や仕事量の調節などを心掛けていきましょう。

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