介護のミスで落ち込んだときの回復方法

介護のミスで落ち込んだときの回復方法

 

介護の仕事をしているとき、うっかりミスで他の方に迷惑をかけてしまった経験はありませんか?

誰でもミスはあるものの、できればミスなくやり遂げたいと考えるでしょう。

しかし、ミスした内容によっては落ちこんでしまい、なかなか立ち直れない方もいます。

そこで、この記事ではミスしてしまったときの対処法について解説します。

 

 

■介護の仕事で起こりやすいミスや失敗は?注意すべきことは?

 

介護の仕事では、どんなに気を付けていても起こりやすいミスがあります。

どのようなミスや失敗が起こってしまうのでしょうか?

ここでは、ミスの内容と注意すべき点について解説します。

 

 

・転落、転倒

 

介護の仕事で最も多い事故が、転落や転倒になります。

若い人や健康な人が転倒や転落しても、かすり傷程度で済むことが多いでしょう。

しかし、介護の現場では転倒時に頭を強く打って脳出血を起こしたり、足や骨盤などの骨折をしてしまったりしやすいです。

ケガひとつで重篤なものになる可能性が高いので、危険のないように努める必要があるでしょう。

しかし、転落や転倒は居室や一人でいるときや、一人で歩行しているときなどに起こることもあります。

介護施設内で足がもつれて転倒したり、介護士が介助中につまずいてしまったり、居室を訪問したらベッドから転落していたりするなど、防げない状況で転落や転倒があった場合は、事故の防止に努めると同時に適切な対処や経過観察が必要になります。

 

 

・誤薬、落薬

 

薬に関しての内容は、医師の指示通りに行わないと危険な場合があります。

常に数人で点検する姿勢があったとしても、最終的に介護士が直接入居者に渡して飲んでもらうことが多いです。

そのため、誤薬や落薬があると健康被害が生じてしまうケースもあるでしょう。

間違いを防ぐためには、介助人や介護施設で一定のマニュアルを設けるのがおすすめです。

介護施設による「服薬介助マニュアル」では、服薬介助は複数人同時に行わず、1人が1人ずつ行います。

使う前に日付、名前、時間を読み上げて入居者と間違いがないか確認してから飲みます。

口腔内に残っていないか、衣類や下に薬が落下していないかも確認しておきましょう。

 

 

・内出血、皮膚の剥離

 

人間の皮膚は、とても薄い膜に貼られていてデリケートな部分です。

さらに高齢になると、加齢も加わってさらに皮膚が薄くなっていきます。

毛細血管も破れやすく、軽い刺激が内出血になってしまうケースも少なくありません。

利用者が寝ている間に、ベッドの柵や鉄手部分に体をぶつけて内出血してしまった、乾燥によるかゆみで掻きむしってしまい皮膚が傷ついてしまったという場合もあります。

内出血や皮膚の剥離があった場合は、早めの手当をすればひどくならないこともあります。

また、内出血や皮膚剥離部分を把握しなかった場合、状態が悪化するだけでなく、利用者の家族から介護施設に対して不信感を抱くこともあるので注意してください。

 

 

・誤飲、誤嚥

 

誤飲や誤嚥は、食べ物や飲み物が気管に入り込んでしまい、激しく咳き込んだり呼吸困難を起こしたりすることです。

誤飲や誤嚥が起こる原因は、口腔機能が衰えたことが原因とされることが多くあります。

特に認知症を患っている場合は、食べ物以外のものを口に入れたことで起こってしまう可能性もあります。

誤飲や誤嚥がきっかけで、誤嚥性肺炎を起こす可能性もあるので注意しなければなりません。

誤嚥性肺炎は、飲み込みが悪くなったことで肺の方に食べ物などが入ってしまったことで起こる肺炎です。

高齢者の肺炎の原因に多く、咳き込んだり痰が出でしまったりするだけでなく、呼吸困難に陥ることもあるので非常に危険です。

 

 

・窒息

 

介護の現場で非常に危険ながらも起こってしまうのが窒息です。

窒息は、食べ物が詰まってしまうことがきっかけで呼吸ができなくなり、全身に酸素が行き届かなくなることを言います。

酸素が取り込めなくなると、短時間で命に係わる事態となります。

最悪の場合は心肺停止や死亡事故となってしまうので最大限の注意をしなければならないでしょう。

そのため、介護の現場では1人で食事できる方も介護士が介助する方も、周囲がしっかりと見守る必要があります。

 

 

■介護の現場でミスをしてしまったら?

 

どんなに注意していても、人間誰もがミスしてしまうことはあります。

また、介護の現場ではミスがないように、細心の注意をしていても起こってしまう場合があります。

もし、ミスをしてしまった場合はどのような対処をすべきでしょうか?

 

 

・利用者の安全を確認する

 

事故が起こってしまった場合、最初に利用者の安全を確認しましょう。

転落や転倒の場合は、周囲に危険なものがないかどうかを確認し、どこを打ったのか、痛い部分がないかを見ます。

状態によってはすぐ救急車を手配して、到着までの間にケガの処置をしましょう。

誤嚥した場合は少し前かがみの状態になってもらい、脇の下を抱えて背中を叩きながら吐き出すようにします。

Live119なら、通報現場の状況を撮影しながら音声で伝えきれない状況を映像で伝えやすく、必要な指示が受けられます。

 

 

・利用者の家族に謝罪する

 

介護事故が起こった場合、速やかに利用者の家族に連絡をして謝罪します。

このときには、誠意のある謝罪に加えてなぜ事故が起こったのかという経緯を必ず説明しましょう。

事故の内容、対応に加えて、賠償が必要な場合は手続きに関しても伝えます。

この謝罪は、できる限り早い方が大きな問題になりにくいです。

 

 

・事故の報告をする

 

介護の現場で事故が起こったら、必ず事故に関する報告をしましょう。

事故が起こった場合に記載するものがあれば、そのフォーマットを使い、できる限り細かな内容で記載します。

この報告によって、また同じような事故が起こらないように注意できるので、反省点も含めて記入してください。

 

 

■介護のミスを減らすためにできることは?

 

介護の現場でミスを減らすために、どのようなことができるでしょうか?

ここでは、ミスを減らすための方法についてご紹介します。

 

 

・ミスの原因を見つける

 

ミスが起こってしまった場合、その後同じことが起こらないように再発防止策を考える必要があるでしょう。

ただ注意する、意識する、気を付けて行うというのは、既に日々行っていることであり、それでもミスが起こってしまうことはあります。

ミスがあった場合は、そのときの状況などを分析して明確な原因を追究する必要があるでしょう。

よくあるのは、ミスを減らす努力をすることです。

例えば滑りやすい部分には滑り止めを用意する、歩きやすいように手すりを付ける、ベッドには転倒防止用の柵を付けるなどです。

その環境に合わせてミス防止策を考えてみましょう。

 

 

・小さな疑問を見つける

 

介護の現場では、これまでに起こったミスや事故の要因を把握し、そのときに必要な対策を講じてきました。

しかし、何かのきっかけでまた事故が起こってしまう可能性もあります。

小さな疑問を感じたり見つけたりしたときはすぐにメモしておき、早めに上司に確認を取るようにしましょう。

小さな疑問や違和感が事故の芽を摘む可能性もあります。

疑問点を放置するのではなく、確認と相談を行うことも大切です。

 

 

・ヒヤリハットを再確認する

 

介護の現場での失敗などの体験をヒヤリハットとして、周囲と共有することも大切です。

ミスや介護事故が起こりそうになったとき、このような体験を共有することで、お互いに注意する意識が強くなります。

 

 

■介護のミスで落ち込んだときはどうすべき?

 

介護の現場ではどんなに気を付けていてもミスすることがあります。

ミスをすると落ち込んでしまいますが、このようなときはどうすべきでしょうか?

まず、大切なのは同じミスを繰り返さないことですが、それは誰もが考えることです。

それと同時に、ミスを引きずらないための心のリフレッシュをしてみましょう。

睡眠をしっかり取るように心掛けてみてください。

睡眠不足だと疲労回復や落ち込みが激しくなります。

ゆっくり湯船に入ったり、運動してきたり、カラオケなどで発散してきたり、リフレッシュできることをした後に睡眠を取るとスッキリできるでしょう。

 

 

 

今回は、介護の仕事で起こりやすいミスや失敗に加えて、注意すべきことやミスを減らすためにできることについて解説してきました。

介護はやりがいを感じながら働けるものの、ミスが起こらないように精神を集中させながら仕事をしなければなりません。

そのため、ミスで落ち込むこともあるでしょう。

ヴェルサス福祉では、就業後にも定期的なカウンセリングがあり、メンタル面でもサポートを継続してくれます。

介護の仕事がしたいものの、ミスをしないか不安に感じている方はヴェルサス福祉でサポートを受けながら自分に合った介護の仕事を見つけてみましょう。

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