介護=3Kなのは本当?キツい汚いから新3Kとしてポジティブに変わる!
皆さんは介護の仕事について、どのような印象を持っていますか?
中には「きつい」「汚い」「危険」の3Kを思い浮かべるかもしれませんが、本当に介護の仕事は「きつい」「汚い」「危険」なのでしょうか?
この記事では、介護の仕事の実態について解説していきます。
介護の仕事内容について詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。
介護職=3Kって本当?
そもそも介護職は、3K(「きつい」「汚い」「危険」)なのでしょうか?
ここでは、3Kと呼ばれる内容と理由について解説していきましょう。
・きつい
介護職で「きつい」とは、何を意味しているのでしょうか?
基本的に介護の仕事では、利用者の体を起こしたり移動させたりなどのサポートに加えて、トイレや入浴の介助も行います。
様々な場面で肉体労働をしているので、自身の体に痛みや支障が出てしまうケースも少なくないでしょう。
さらに体力を消耗することも多いため、きついと感じることが多くあるでしょう。
また、介護の現場では肉体労働に加えて施設によっては夜勤など不規則な勤務形態が取り入れられていることもあり、この生活リズムが体調不良や睡眠不足を引き起こしやすくなります。
他にも、利用者の中には意思疎通が難しいケースがあり、この場合スムーズな介護がしにくくなることもあります。
さらに、施設で椅子やベッドからの転落、歩行時の転倒、食事介助の際にも気を付けなくてはなりません。
些細なことでも大事故に繋がる可能性があるため、精神的に油断できない状態が続くことからこれらの負担がきついと感じやすいでしょう。
・汚い
介護の仕事は「汚い」と言われることもあります。
その理由は汚物や排泄物の処理、おむつ交換、体調不良者の嘔吐処理、不衛生な利用者にも直接介護が必要になるなどです。
衛生面に関係する世話が含まれているため、汚いというイメージが付いていますが汚いかどうかは考え方次第であり、高齢者の世話に排せつ介助は避けて通ることができません。
これらの世話は、利用者の尊厳を守って快適な生活を送るためには欠かせない支援のひとつです。
・危険
介護の仕事では、常に「危険」と密接な関係があることからこのようなイメージが付いています。
危険にもいくつかのパターンがあります。
一つは、自分の身に危険が及ぶ可能性です。
介護が必要な利用者の中には、認知症などの影響で暴力的になる方もいます。
このような利用者から叩かれたり、物を投げられたりした際の危険があるということです。
もう一つは、感染リスクが高くなるという意味の危険です。
高齢者は抵抗力が低下しているため新型コロナ、インフルエンザ、ノロウイルスなどの感染症にかかりやすくなります。
特に介護施設では高齢者が多く利用しているため、集団感染のリスクも高くなることから自身も感染のリスクが高まってしまうのです。
感染者がいても隔離することが難しく、感染者であってもきちんと世話をしなければなりません。
このような理由から、介護職は危険と言われてしまうのです。
実は「4K」とも呼ばれていた!?
介護=3Kという印象を持っている方もいましたが、中には「4K」と呼んでいるケースもありました。
その理由は、高齢化社会の中で重要な役割がある割に報酬が見合わないという理由からです。
日本での介護職の平均年収を見てみましょう。
統計データでは、年収およそ300万円~350万円という結果になっていますが、業種全体でこの金額を見てみると、他の業種の平均年収に比べて低い数値となるのです。
介護現場は労働環境、長時間労働などの課題がある割に全体的に評価されにくいことから、3Kではなく「4K」と認識しているケースもあるということです。
現在介護の現場では「3K」を感じにくくなっている!?
介護職に関するマイナスイメージが定着しているため、長期間介護職のイメージは明るいものになりにくい状態が続いていました。
しかし、最近では介護職に対しての3K対策がきちんとされているのです。
どのような対策が取られているのでしょうか?
・体力的な問題をカバーできる「ボディメカニクス」
介護の現場では、体力的な問題をカバーできる「ボディメカニクス」が取り入れられています。
ボディメカニクスは最小限の力で介護ができる技術であり、力科学的な関係を使って人間の筋肉、関節、骨を動かします。
ボディメカニクスの習得によって最小限の力を使って介護ができ、お互いの身体的負担を軽減できます。
・介護機器導入
介護に関する負担軽減には、介護機器の導入も行われています。
介護機器には、介護する側の負担を軽減するためのパワーアシストスーツなどがあり、これらを装着すると腰などにかかる負担を軽減できます。
利用者が外出する際に装着すると歩行の負担軽減が期待できる介護ロボットなどもあり、現在介護機器に関する幅も広がっているのです。
介護する人もされる人もお互いに快適になれる機器があるため、今では介護に関する負担も軽減されています。
・環境整備による負担軽減
介護は、環境の整備によって負担軽減ができるように工夫されています。
今まで、施設全体の築年数経過によって汚くて狭い施設が多くありましたが、近年環境の整備によって広さや清潔感を保ちやすい環境に整えたことで、より働きやすい環境になりました。
施設や設備を新しくして充実させたことで、これまで介護する人が不便に感じていたことも軽減されています。
例えば、高齢者をお風呂に入れる際にはスタッフ数人で行う必要がありましたが、バスリフトを取り入れたことで入浴介助がさらにしやすくなり、スタッフの人数軽減も可能となります。
・労働環境の改善
近年、介護の現場では労働環境の改善も積極的に取り組まれています。
これまで介護は長時間労働に加えて夜勤などで拘束時間が長くなることも多くありましたが、近年負担軽減のために勤務時間を8時間として3交代に変更する施設も増えています。
さらに、国が介護職への特定最低賃金を導入検討していて、これが決定すれば都道府県ごとに決められている地域別最低賃金より高い水準で設定されるのです。
「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」では、介護職員の基本給が前年比4.6%の増加が明らかになったことから処遇改善は進んでいると考えられますが、さらなる環境改善に繋がる可能性もあるでしょう。
介護の新3Kで介護の新しいイメージでポジティブに
介護は今までの「3K」から新しい「3K」に変わろうという動きが出ています。
それは、「価値のある」「感謝される」「感動できる」というポジティブな言葉です。
介護は、誰かの人生に寄り添って支えることができる仕事です。
介護の仕事を通じて、問題解決能力や対応力が身に付くだけでなく、人生経験豊富な高齢者とのふれあいによって多くの知識や経験が得られます。
誰かの人生に寄り添った結果、日頃の変化を感じやすくなり、貴重な変化の瞬間に立ち会うこともできるでしょう。
一緒に楽しんだ時間が、多くの感動や喜びを共有することにもなります。
さらに利用者家族から感謝の言葉を伝えてもらえる機会もあり、やりがいや励みにもなります。
このような点から、介護していることで自然と喜びや笑顔になる瞬間を共有することができるでしょう。
介護職は、3K(「きつい」「汚い」「危険」)というイメージがありましたが、現在介護業界は新「3K」で「価値のある」「感謝される」「感動できる」に変わってきました。
誰かの人生をサポートする仕事は簡単なものではないものの、ここでしか感じられないものに出会える素敵な仕事です。
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